一人旅
先日、少し一人旅に行っていた。そのときの記録を綴ってみる。
1日目:神戸~姫路
初日、まず神戸に飛ぶ。新幹線で行っても良かったのだけど、飛行機にて。
トータルの所要時間は、おそらくほぼ同様。ただ、個人的に東海道新幹線は余り好きではないのだ。乗り心地が悪い。線形が悪いからか、カーブが多く、ジェットコースターに乗っている気分になる。
なので、飛行機で赴いた。
神戸では、PATISSERIE TOOTH TOOTH→欧風料理 もんに行く。とんかつ定食を食べたけど、美味だった。
その後は姫路に赴き、姫路城の近くに行って見た後に、じごろ小廣という店に。駅前にあり、割と遅い時間までやっていて、地酒やおでん、穴子などを食べる。姫路はおでんと穴子が名物らしい。姫路のおでんは生姜出汁とのこと。穴子を焼いたのや揚げたの、それにひねぽんなどを食べる。ここも美味だった。
2日目:小豆島
駅前のカフェサンタマリア和みにて、アーモンドトーストを食べる。これがモーニング。今まで食べたことない味でしたが、良かったですね。
そして、新幹線で岡山に赴き、岡山からマリンライナーで高松まで行く。姫路→岡山は、ひかりだと25分くらいだけど、鈍行だと1時間半もかかる。快速とかもないからね。値段は、鈍行だと1,520円、新幹線(ひかり自由席)だと3,280円。18切符とかだと鈍行しか選択肢はないけど、普通に乗るなら新幹線一択ですね。
余り詳しくない人は、岡山から新岡山港に行き、そこからフェリーで小豆島に行ってしまう。もちろん、このルートでも小豆島に行けるのだが、正直行って余りお薦めできないルート。それよりも、岡山から高松まで赴いて、高松港からフェリーに乗る方が良い。
理由は、
①新岡山港⇔土庄港は本数が少ないので、行動の幅が狭まる
②所要時間も費用も実は大差ない
の2点。
岡山駅から新岡山港は、バスで40~50分(500円)。新岡山港から土庄港は70分(1,200円)。かもめバスきっぷっていうのを使えば、1,700円→1,500円にはなる。
岡山駅から高松駅は、快速マリンライナーで50分(1,660円)。高松港から土庄港は、60分(700円)/35分(1,190円)。35分というのは高速艇に乗る場合。
単純に比較すると、所要時間はほぼ互角(高速艇に乗るなら高松経由の方が早い)、費用は高松経由の方がやや高い。
ただ、新岡山港の乗り継ぎが余り良くなくて、行きの場合は30分ほど待つハメになる。これに対し、高松駅から高松港は歩いて5~10分程度と近いので、高松港の乗り継ぎもそもそも割と良いし、待つにしても時間を潰せる場所はたくさんある。
ということを諸々考えると、予算を極力抑えたいというのでない限りは、高松経由の方がお薦め。
私の場合、マリンライナーでは運良く窓際の席に座ることができ、そこから終点まで乗った。四国の地に踏み入れるのは初めてだったけど、のどかな景色が良かった。
ただ、数分遅延したため、高松での乗り継ぎがギリギリになってしまい、高松駅を降りてから猛ダッシュで高松港に向かうことになる。なんとか間に合い、高速艇に乗り込むことはできた。高速艇は本当に早く快適だった。
小豆島に着いてからは、ひとまずレンタカーを確保。レンタカーで土渕海峡に赴く。世界で最も狭い海峡ということで、ギネスにも認定されている。前にも着たことがあるのだが、せっかくなのでもう1回行ってみた。塗装工事をしていたようで、眺めが悪かったのは残念。
役場に行って横断証明書を貰ったのだが、「こんな場所だったっけ?」「ってかむっちゃ綺麗だな」と思ったら、どうやら移転してリニューアルしたようだ。旧役場の駐車場と思しき場所に停めてしまったけど、まあ役場に用があって駐車したので大丈夫でしょう。
その後は、オリーブ園に赴く。大体15分くらい運転したことになる、距離にして10kmほど。小豆島って意外と広いから、レンタカーがお薦め。レンタサイクルもあるけど、サイクリングを楽しむならともかく、かなり広いので移動手段としては余りお薦めできない。バスも本数が少ない。なので、レンタカーが最適解。道幅が狭いところが多いので、軽自動車推奨だけど(レンタカーもほとんどが軽自動車のはず)、ただ坂道だとやっぱエンジン音がうるさい。
さて、オリーブ園に赴いたのは、オリーブ色のポストを撮るのが目的。オリーブ園は前にも行ったことあるけど、こんなのあったっけ? と思ったら、2016年に設置されたらしい。
オリーブそのでは、オリーヴ牛のひしお丼を食べる。美味しいことは美味しいのだけど、ボリュームが少ない。ということで、近くの建物で、オリーブ素麺も食べる。
オリーブ園のあたりを適当にぶらついた後は、醤油の郷へと赴く。以前はマルキン醤油に行ったことがあるので、今回は別のところに行こうと考えた(今回もマルキン醤油でしょうゆソフトは食べた)。ヤマロク醤油に行きたかったのだけど、カーナビで設定すると変なところに行かされ、付近を20分ほどさまようハメになった。埒が明かないので、Google Mapでナビしたら、ようやく到着。道がめっちゃ細いので、軽自動車とかコンパクトカーでないと相当キツい気がする。
ヤマロク醤油では、大学生のアルバイトに解説して貰いながら、見学させて貰った。対応も説明も丁寧だった。醤油の試飲もできる。帰りの荷物を増やせないので、醤油を買うことはできなかったけど、良い味だった。未だに木樽で作っており、木樽の作り手がいなくなったので、自分で木樽の作り方を修得したらしい。恐るべし。
そんなこんなでだいぶ時間も経ったので、土庄港に戻って車を返却する。
宿はオーキドホテル。土庄港に近いのと、余り高くないのが良い。
ただ、素泊まりなので、晩ご飯をどうにかしなければいけないのと、温泉が改修作業中らしいので使えない。別に温泉に拘りはないので、部屋備え付けのお風呂でもいいのだけど、とにかく晩ご飯は食べなければならない。
小豆島の欠点は、飲食店が少ないこと。というより、あっちこっちに分散している。あと、「地元の食材を作った料理」みたいなものが少ない。ここで釣れた魚は、高松の方に行ってしまうらしいので、実は地産地消になっていない。これで大幅に魅力が減殺されている気がするので、この辺がもうちょっとどうにかした方が良い気がするんだよな。
取り敢えず、エンジェルロード付近の飲食店で、評判が良さそうなところに電話するも、空いてないといわれ断られる。3軒目でようやくOKを貰えたが、「うちなんもないで!それでもええんか!」というわけのわからない返事。こんなこと言ってくる飲食店は初めてだ。
取り敢えず、海盧の温泉を使えるのと、オーキドホテル→海盧の送迎バスがあるので、バスで海盧の温泉を使う。建物はだいぶ古い感じだな、エントランスはリニューアルして綺麗にしたようだけれども。学生時代、合宿とかで使ったような宿。ただ、高台にあるから、展望はすごく良い。
温泉に浸かり、そして「とんぼり」という件の店に赴く。
食べログだと「日本料理」って冠してあるけど、絶対に違う。おばちゃんが、アジフライやらタコの唐揚げおでん、明太子の天ぷらやら、、適当に料理して出してくれる居酒屋だ。もう超いい加減。「焼酎お湯割りね。でも私は酒飲まんから分からんから、勝手に作って」とか言って、お湯だけ入れたのを渡され、焼酎の瓶を渡される。おばちゃんもフランクな人柄で、なんとなくみんな馴染んでしまう。入ったときには、女性客2人(たぶん親子)と男性客1人がいて、後から老夫婦が2人来る。その頃はまだ特に打ち解けた雰囲気はなかったけど、女性客2人が帰って暫くしてから、なんか気づいたらみんな打ち解けてる。21時頃に、さらに若い男性がもう1人着て、みんなで打ち解けながら飲んでいた。老夫婦(といっても70くらいだと思うけど)は広島から来られたようで、30くらいの男性はオーストラリアで働いていて、3週間休暇をとって帰国したらしい。20代の若い人はSEなのかな、病院のシステムのメンテナンスで10日ほどこっちに着てるとのことだった。色んな話をして盛り上がった。
帰りはおばちゃんの車に乗せて貰ったのだけど、先に降りた若者から「またどこかで会うでしょう。うちら旅人ですからね。」と言われた。そのときは余りなんとも思わなかったけど、少し時間が経つと、良い言葉だなと思うようになってきた。旅人か。
帰宅してからは、やることもないのですぐに寝る。
3日目:高知
最終日は、高知に行くことにした。
実は今まで四国に行ったことがなかった。行政圏としては小豆島も四国だけど、本格的に四国に行ったことはなかったのだ。
どこに行こうかなと考えたけど、やっぱ高知かなと思った。色々食べ物もあるだろうし。
高松から高知は、高速バスか鉄道(特急)だ。高速バスの方が安いし少し早いのだけど、バスは酔いやすいので特急で行くことにした。一応指定席にする。
乗車時間は約2時間。土庄港起点だと約3時間(乗り継ぎは20分ほど)。途中は吉野川沿いを走るので、結構景色は良いですね。ただカーブは多いので、少し揺れる。
高知駅に着いたのだけど、高知駅ではSuicaを使えないことを知る。高松駅では使えるのだけどね…。なので、交通費を現金で支払い、入場処理を取り消して貰うための書類を貰う。
高知での滞在可能時間は約3時間と短い。あれこれシミュレーションしたけど、ひろめ市場で一生飲み食いすることにした。教養がない人間だから、城とか見ても感慨が沸かないし(姫路城を見たのも時間が余って暇だったというだけの理由)。
ひろめ市場はあんまりよく分かってなかったのだけど、要するにフードコートだ。昭和の雰囲気が漂う。
そこでは、鰹のたたき(藁焼き)を食べたけど、他にもハランボっていうのがあったので注文してみた。希少部位とか書いてあったけど、要するにトロらしい。そんなに脂っこくないし、なんならたたきよりこっちのが美味しいと思った。前の人が注文してたので、便乗して注文してみたんだけど、正解だった。
他には何を食べようかなと思ったけど、ウツボが食べられるという。ウツボは、見た目は醜悪だけど、味は繊細で美味らしい。取り敢えずウツボの唐揚げを食べる。うーん、悪くはないけど、感動するほどの味ではない。ということで、刺し身を食べる。こっちのがいいかな。
あとは、クジラも食べられるらしいから、刃たたきを食べて、クジラカツも食べる。
大体このくらい食べたところで満腹になった。ちなみに、ここでたくさん食べる予定だったので、この日は朝食抜き。
高知の美味しいものを食べたいときは、取り敢えずここに行けば良いのではないですかね。
多少時間が余ったので、駅に戻りがてらはりまや橋を見に行く。名前だけは聞いたことがある。
はりまや橋を取り敢えず見て、そしてそのまま駅に戻る。
適当に時間を潰して、バスに乗って高知龍馬空港へ。バスで大体30分くらい。空港では死ぬほど喉が渇いたので、ポンカンとオレンジのハイブリッドみたいなジュースを買って飲む。これは美味だった。あと、四万十の水みたいな飲み物を、帰路で飲む用に買う。割と柔らかい水だったかな。
事前にオンライン・チェックインは済ませてたので、保安検査を済ませて搭乗手続。
帰りはジェットスターにした。割と直前に手配したので、JALやANAだとどうしても3万円と高額になる。ジェットスターだと1万円程度。ジェットスターだと、出発時刻が15時とかなので、高知での滞在時間が短くなってしまうのだけど、JALやらANAでも最終便は19時とかだから、まあ五十歩百歩だなと(夜の街を楽しめない点では同じ)。
ということで、ジェットスターで帰ることにした。乗り心地は、正直言って悪い。「ひどい」というレベルではないけど、「1時間だからまあ耐えられる」って感じ。やっぱJALとかANAのがずっと良い。窓際の席を指定した(有料)のは正解だったな。
ちなみに持ち込み荷物も、7kgと結構厳しい。「7kgとか余裕だろ」と思ったら、お土産を何も買ってない、必要最低限しか入ってない自分のバッグでさえ5kgだった。あぶねー。
ジェットスターは羽田空港ではなく成田空港着。まあどっちの空港でも自分の家までの所要時間は大差ないので、どっちでもいいんだけど、「成田空港ってこんなところだったっけ?」と降り立って違和感。どうやら、第3ターミナルというところらしい。割と最近できたようだ。前に成田空港に着たのは20年前だからな。
どうやら第3ターミナルからは鉄道に乗れないらしいので、バスに乗って第2ターミナルへ。そして、そこから京成電鉄のアクセス特急に乗る。
最前列に並んでたので、ギリギリ運良く席に座ることができた。しかし、アクセス特急は早いね。そんなこんなで、無事に帰宅して今回の旅路は終了。
反省点
全体としては普通に楽しかったし満足しているのだけど、ただ反省点というか教訓もある。
それは、四国を楽しむには、3日くらいは必要だということ。どこに行くにしてもね。深夜の瓶で帰るとかはできないので、帰りの日はどうやっても昼とか夕方に発つハメになる。なので、初日・2日目あたりで四国に滞在して満喫する必要がある。
四万十の方は結構おもしろそうだったな。四万十川には興味がなかったから、普通にスルーしてしまっていたのだけど。
雲の上ホテルとか、星ふるヴィレッジとか、景観も良さそうだしな(宿代も高そうだけど)。仁淀ブルーも本当は今回行ってみたかったところではある。可処分時間との関係で、諦めざるをえなかったけど。この辺は次回に向けての課題。